食材に隠された価値を直接届けたい!研究者たちが挑んだ「いちごパルプ」アップサイクルイベント
2026.04.30
資源の有効活用
食育 その他
こんにちは。キユーピー株式会社 研究開発本部 サステナブル技術研究チームの三﨑彩です。
皆さんは「アップサイクルした食品」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
「本当においしいのかな」と、少し不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、これまで活かしきれていなかった素材の中には、驚くほどおいしく、大きな可能性を秘めたものがたくさん眠っています。今回は、深谷テラス ヤサイな仲間たちファームで開催した「アップサイクルイベント」についてご紹介します!

今回の主役は、キユーピーグループのアヲハタ株式会社の工場で発生する「いちごパルプ(ジャム用の果汁を絞った後の実の部分)」です。これまでも食品原料として活用されてきましたが、よりポテンシャルを引き出して、付加価値を高めていくことが課題でした。そこで、この素材の魅力をお客さまに直接お届けするため、3月からヤサイな仲間たちファーム内のレストランで特別メニューの提供を開始。3月22日には「アップサイクルラボ」「シールラリー」など親子で楽しめるイベントを実施しました。総勢200名近くの方々にご参加いただき、大盛況となりました。
なぜ、研究者がイベントを? 解決したかった「時間の壁」
私は普段、グループの未利用資源から有効成分を取り出し、機能性食品や化粧品の原料を開発する仕事をしています。素材から新たな成分を生み出す研究はやりがいがある一方で、実用化までにはどうしても長い年月がかかります。「あらゆる食材を活かしきる社会」に貢献したいのに、すぐには世に出せない。そんな「時間の壁」にもどかしさを感じていました。 「もっと早く、身近な形で素材の価値を届けられないか」。その想いは、「いちごパルプの隠れた魅力を最大限に活かしたい」というアヲハタのメンバーが抱えていた想いと重なりました。長い時間をかけて機能性成分に加工するだけではなく、素材そのものを活かすこともできるのではないか。この共通の目標から、今回のプロジェクトが動き出しました。

シェフも驚いた「未利用部」のポテンシャル
そこで、加工せずそのままで使えないかと、レストランのシェフに「いちごパルプ」を見ていただいたところ、「素材としての価値が高い」と驚きの声が上がりました。 プロの目から見ると、工場で生産されるいちごパルプには、生のいちごにはないメリットがたくさんあったのです。
- 品質のばらつきが少なく、安定している
- 繊維質が豊富で、料理に果実感を演出しやすい
- おいしそうな色が鮮やかに出る
私たちが気づいていなかった「そのまま使うことの強み」を、プロの視点が引き出してくれました。

レストランのアップサイクルメニュー「いちご尽くしセット」
研究室から飛び出して。素材を活かす選択を広めるために
イベントに参加してくださった親子からは、「おいしい!」「家でも使いきれていない食材で何か作ってみたい」といった嬉しいお声をいただきました。 研究室に閉じこもっているだけでは、アップサイクルの輪は広がりません。こうしてお客さまと直接ふれあい、おいしさを体感していただくことの重要性を改めて実感しました。自社商品への採用にはまだハードルがありますが、「また食べたい」という声が私たちの大きな励みです。 いつか、キユーピーの商品でもこの「いちごパルプ」を活用できる日を夢見て。 これからも「素材を活かしきる選択」の可能性を、多くの方に発信していきたいです!

上段は「アップサイクルラボ」下段はクイズに答えながら施設内をめぐる「シールラリー」
●深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム
https://fukaya-terracepark.jp/about/farm/






