2026日本パッケージングコンテストW受賞~「油付きPETボトルの水平リサイクル」と「マヨネーズのキャップ軽量化への挑戦」

2026.10.08

資源の有効活用

環境 その他

こんにちは。キユーピー株式会社 研究開発本部 包材開発チームの木村紗央里です。
私たちのチームでは、食卓での「おいしさ、使いやすさ」と持続可能な「環境配慮」を両立する容器包装の開発を担っています。そうした日々の試行錯誤が実を結び、この度「2026日本パッケージングコンテスト」にて、油付きPETボトルの水平リサイクルの取り組みが日清オイリオグループ株式会社と連名で最高賞のジャパンスター賞を、マヨネーズのキャップ軽量化への挑戦がメビウスパッケージング株式会社と連名で包装部門賞のうち食品包装部門賞を受賞いたしました。

業界の常識に挑み、「ジャパンスター賞」を受賞した水平リサイクル

これまで、油分が付着したPETボトルは、リサイクルの洗浄工程で油が残り、品質に影響を与える懸念から、再びボトルに戻す水平リサイクルは難しいとされてきました。そうした課題に対し、キユーピーは日清オイリオグループと2024年から協働を開始。長年「油」に向き合ってきた両社の知見を生かして技術検証を重ねてきました。その結果、品質に問題がないことが確認でき、2026年4月には国内初となるドレッシング商品の水平リサイクルを実現しました。

私自身、かつてドレッシングを使い切ったボトルを誤って飲料PETと同じように分別しかけたことがありました。しかし、よく見ると「PETマーク」ではなく「プラマーク」が付いていることに、大きな違和感を持ちました。同じ素材なのに、中身によって水平リサイクルができないのはもったいない。なんとかしたい。そんな気持ちでキユーピーに入社したことをよく覚えています。その大きな第一歩となる水平リサイクルの実現のため、社内で前例の少ない分析方法を確立し、品質評価等に直接携われたことは、非常に感慨深い経験となりました。

なお、今回の商品化は両社の工場から排出されたボトルを回収して活用するPIR(Post Industrial Recycled)の取り組みですが、家庭などから回収されるPCR(Post Consumer Recycled)へと広がれば、年間約5,000トン※ものPETボトルを資源として循環させることができます。解決すべき技術的課題はまだ残されていますが、今回の受賞を励みに、将来的にはPCRによる水平リサイクルを確立できるよう、挑戦を続けていきたいと思います。

※出典:PETボトルリサイクル推進協議会,PETボトルリサイクル年次報告書2025,https://www.petbottle-rec.gr.jp/nenji/2025/2025.pdf(2025年11月19日)

使いやすさと環境対応を両立した「マヨネーズキャップ」の軽量化

キユーピーグループでは、サステナビリティ目標として「2030年度にプラスチック排出量削減率30%以上(2018年度比)」を掲げています。その一環として、容器重量の約2割を占めるキユーピー マヨネーズのキャップの軽量化に着手しました。

キャップを軽量化するにあたり大切にしたのは、マヨネーズという日常的にお使いいただく商品だからこそ、これまで通りの使いやすさや安全性をしっかりと守ることでした。幾重もの試作と検証を重ねて作り上げた新キャップは、必要な強度を保ちつつ、出し口の位置の工夫により液垂れを抑制したり、開封時に指がかかる波形を残しつつ樹脂量を削減したりと、従来の使い心地を維持する工夫を詰め込んだ自信作です。

しかし、そんな新キャップをお客さまにお届けするためには、生産適性も重要な課題となります。大量生産する時にも確かな品質を担保できるか。形状の異なるキャップを導入しても安定的に製造できるか。これらの課題に対し、営業、品質保証、生産、開発それぞれのメンバーが部署の垣根を越えて協力しあい、品質第一主義のもと議論と検証を重ねて解消し、2025年11月に無事発売を迎えることができました。

マヨネーズキャップの刷新は、2005年以来およそ20年ぶりのこと。責任の大きさを感じながらも、多くの方々の支えにより自信を持ってお客さまのもとにお届けできたこと、またそれが今回の受賞という成果につながったことを、大変嬉しく思っています。

今後に向けて

昨今、世の中は資源循環に向けた容器変遷の渦中にあり、私たちが担うべき課題はまだまだ山積みです。正解がひとつではないからこそ、「キユーピーとしてどう進むのが正しいのか」を常に問い続けながら、真摯に環境対応に向き合っていく必要があると感じております。今回の水平リサイクルやキャップ軽量化の取り組みは、持続可能な社会に向けた大きなステップになります。更なる進化を目指して課題に向き合い、これからも「お客様への使いやすさ」と「持続可能な環境への配慮」を両立した容器開発に挑戦し続けたいと思います。

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