静岡県の中学校でオンライン授業実施

2020.12.21

社会 その他

こんにちは。 キユーピー株式会社 広報・グループコミュニケーション室の大島紀子です。

生活には欠かせない手段となりつつあるパソコンやスマートフォン、タブレットなどのICT機器を活用して、子どもたちの学びの場がひろがっています。
静岡県藤枝市では「ICT × キャリア教育」プロジェクトを立ち上げ、全国各地で活躍しているさまざまなプロフェッショナルと藤枝市の中山間地域の子どもたちをICT機器でつないで、キャリア教育を行っています。

※ICTとは、Information and Communication Technology(情報通信技術)」の略で、通信技術を活用したコミュニケーションを指します。

今回、お声がけいただき「藤枝市教育政策課、国立大学法人静岡大学、キユーピー株式会社」の産学官連携で藤枝市立青島中学校1年生を対象に、遠隔での創造的問題解決型キャリア教育授業を実施しました。

1年生8クラスが参加し、授業は2カ月間に渡り行われました。マヨネーズの製造工程や商品開発の考え方を学んだうえでオリジナル・マヨを考え、最後の授業で新商品開発にかかわるプロフェッショナル(キユーピーの高田さんと小口さん)に提案する、という流れです。

発表の様子

3つの問題解決「野菜摂取量を増やしたい」「藤枝市の目玉商品をつくりたい」「野菜嫌いの子どもを減らしたい」に向けて、チームごとに試行錯誤しながらオリジナル・マヨ提案に取り組んでいただきました。

提案資料(一部紹介)

<生徒さんの感想 一部紹介>

・班のみんなと協力し、終わった時には達成感がありとても気持ちよかった。自分が考えたアイデアを仲間と共有しそれを発表するという授業を通じて、普段体験できない学びや楽しさがあり良い思い出となり、貴重な体験となった。
・「自分」で「考えて」「伝える」この3つが体験できた。本番の発表で、どうすれば相手に伝わるかを一生懸命考えたから発表は成功した。
・リモートでの授業は新鮮で、企業の方から直接アドバイスをもらうことができ嬉しかった。キユーピーさんからの質問や意見ではどのような視点で商品を作っているか、どう考えて消費者に買ってもらおうと考えているのかがわかり、企業や仕事のことを知ることができた
・家で親と一緒に考えながら作ったり、クラスのグループでたくさん話し合えて自分たちなりの良いオリジナルマヨができた。自分が作ったオリジナルマヨを家族がおいしいといってくれて嬉しかった。
・グループで話し合ってみると自分が思いつかなかったアイデアがあり面白いと思った。自分で何度も試して良いものを見つける楽しさを知った。
・家で試作したとき何度も失敗して大変だったが、完成したマヨネーズはおいしくできて楽しかった。自分で作ったオリジナルマヨで苦手な野菜もおいしく食べられた。

担任の先生方からは、「生徒の発想、発信力、意欲にとても驚き中学生のもつ可能性を感じました。自分たちの工夫がプロの方に評価されるという緊張した中にも充実した気持ちを味わえたと思いました。」「発表者全員にキユーピーの方からのコメントをいただき、子どもたちはとても喜んでいました。プロの視点が加わることで子どもたちが新しい見方、考え方を身につけ、視野が広がり学びも深まりました。有意義な授業で、自己有用感、自己肯定感の両方が高まる効果がありました。」「生徒が実際に企業のプロと関わり、『仕事』を体験できたことは大きな価値が感じられました。子どもたちが目を輝かせ、興味をもって家でも学校でもいきいきと活動する様子が見られました。」といった感想をいただきました。


<家庭用本部 調味料部 マヨネーズチーム 高田典明さん>

普段の業務では接点をもつことのできない中学生の皆さんの発表をうかがい、我々では思いもつかないような発想やアイデア、着眼点に感心し、自身の視野を広げることができました。今回の活動を通して「自分たちで考えたオリジナリティのあるものを生み出すことの楽しさ」「その生み出したものを同じチームの仲間や先生、家族に共感してもらうことの喜び」「自身で調理をする楽しさだけでなく、作る手間を経験することで得た、作る人への感謝の気持ち」などを、体験・体感することができたのではないかと思います。


<研究開発本部 食創造研究所調理 調味料開発部家庭用マヨネーズチーム 小口かおりさん>

柔軟な発想の提案をとても楽しく聞かせてもらいました。生徒さんたちになぜこう考えたのか等の質問をしたり、双方向のコミュニケーションが取れたことも良かったです。試行錯誤して深く考えたこと、発表に向けて一生懸命資料をつくり、練習をしたことが伝わり、私もできる限り役に立つアドバイスできるよう努めました。せっかくなら訪問できたら良かったですが、オンラインだからこそ、コロナ禍でもこういった場が作れたと思います。


今回の授業を通じて、自分で考えて伝え、チームで話し合って提案をまとめ、企業の方に発表するという「体験」ができました。そこには、協力し合ったチームメンバーだけではなく、普段接することのないキユーピー社員との関わりや家族とのコミュニケーションといった人との関わりが生まれています。生徒さんの感想を見ても、「自己肯定感」の高まりを感じられ、今回の取り組み価値を認識することができました。

このようなコミュニケーションができる新たな社会活動を考えていきたいと思います。

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