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25/07/11

No.62

持続可能な食品物流を目指して

「サプライチェーン イノベーション大賞2025」キユーピー、キユーソー流通システム、加藤産業の連名で〈優秀賞〉を受賞

共同配送でのASN検品レス化による物流効率化と全体最適化が評価

 キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:髙宮 満、以下キユーピー)は、7月4日(金)に開催された「製・配・販連携協議会※1総会/フォーラム」において、キユーソー流通システム株式会社(本社:東京都調布市、代表取締役社長:富田仁一、以下キユーソー流通システム)、加藤産業株式会社(本社:兵庫県西宮市、代表取締役社長:加藤和弥、以下加藤産業)、との3社共同で取り組んだ「共同配送におけるASN※2入荷検品レスの実現」が、「サプライチェーン イノベーション大賞2025」の優秀賞を受賞しました。

 「サプライチェーン イノベーション大賞」は、製・配・販連携協議会が、国内におけるサプライチェーン全体の最適化に向け、製・配・販各層の協力の下、優れた取り組みを行い、業界をけん引した事業者に対しその功績を表彰するものです。

左から、経済産業省商務・サービスグループ消費・流通政策課長 平林孝之、加藤産業代表取締役社長 加藤和弥
キユーピー取締役常務執行役員 渡邊龍太、キユーソー流通システム代表取締役社長 富田仁一

取り組みの背景・目的

 物流環境、物流関連法改正などを受け、物流業界全体で効率化が喫緊の課題となっています。本取り組みにおいては、標準ASN(事前出荷情報)の活用領域を「個社メーカー対個社卸」から、「共同配送(複数メーカーの荷物を積み合わせて配送)」へと拡大を図ることにより、ドライバー・荷役・事務作業員を含む物流業務全体の生産性向上を目指しました。

※1 製・配・販連携協議会:メーカー(製)・卸売業(配)・小売業(販)の協働により、サプライチェーン全体の無駄をなくすとともに、新たな価値を創造する仕組みを構築することで、産業競争力を高め、豊かな国民生活に貢献することを目的に2011(平成23)年5月に設立された協議会。

※2 ASN(Advanced Shipping Notice):納入業者が物流センターに出荷情報を事前に通知すること。「事前出荷情報」「入庫予定データ」とも呼ばれている。「商品コード」「品名」「数量」「賞味日付」などが記載される。

取り組み内容

大きく3つの取り組みを展開しました。

①メーカー個社対応を標準化した物流改革

 メーカー個社ごとに存在する「システム開発」「出荷指図のリードタイム」「届け先コード・商品コード」をキユーソー流通システムで標準化して一元対応とし、個社対応を極小化しました。

②納品先の拡大

 標準ASNシステムを用いる卸同士が相互連携することで、運用ルール違いや、商流卸・物流卸が異なる小売専用センターにも、検品作業の効率化・省力化の取り組み拡大が可能になりました。

③取り組み効果の最大化

 積載効率の改善(発注単位の見直しや物流機材の活用)や、紙伝票文化に対するデジタル化も同時に推進しています。

取り組みの成果

<発荷主・物流業者側>

  • ドライバー検品のゼロ化を実現
  • 納品時の荷役作業のゼロ化を実現
  • 1運行あたりの納品数量が15%増加

<着荷主側>

  • 入荷検品時間の大幅削減:SKU検品作業(38分/車両)からパレット検品作業(2.5分/車両)へ移行し、93.4%の時間削減を達成

 キユーピーは今後も、加工食品の持続可能な物流構築の実現に向けて、関係各社・業界団体と協力し、業界標準を志向したパッケージの整備・普及を推進していきます。


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