研究・調査

19/09/03

No.72

【研究報告】ドレッシングの新しい調理法

豚肉を「テイスティドレッシング 黒酢たまねぎ」に漬け込み焼くことで かみ切りやすく、臭みを抑えておいしく調理

8月27日に日本調理科学会でパネル発表しました

 キユーピーは、ドレッシングの機能を生かした調理の工夫について研究を進めています。このたび、豚肉を「キユーピー テイスティドレッシング 黒酢たまねぎ」(以下、テイスティ黒酢)に漬け込んでから焼くことによる、かみ切りやすさとにおいの改善効果について、8月26日~8月27日に開催された一般社団法人日本調理科学会2019年度大会(会場=中村学園大学:福岡県福岡市)で発表しました。

【研究の要点】

演題「黒酢たまねぎドレッシングによる豚肉の物性とおいしさへの影響」

 本研究では調理の際に硬化や臭みが課題となる豚肉に着目し、豚肉と相性が良いテイスティ黒酢たまねぎに漬け込み焼成した際の食べやすさとおいしさへの影響について検討を行いました。

 研究の結果、2点の効果を確認しました。

 ①かみ切りやすさが向上した。

 ②豚肉特有の臭みが減少した。

 以上より、ドレッシングに漬け込み焼くことで、食べやすく、おいしくなることが明らかになりました。

 キユーピーは、今後もマヨネーズやドレッシングの新しい可能性を探るとともに、食卓を楽しくし、生活に役立つ情報を届けていきます。

■研究概要

[背景・目的]

 近年、共働き世帯は年々増加しており、生活スタイルの変化に伴い調理にかけられる時間は減少しているため、簡便調理や時短調理のニーズは高まっています。キユーピーはこれまでもマヨネーズの特性を生かしたメニュー提案を行ってきましたが、今回の研究ではドレッシングを用いることで、高度な調理スキルが不要な調理法を提案しています。

[評価方法]

  • 官能評価:「かみ切りやすさ」、「肉の臭み」について対照を0点として-3~+3点の評点法で評価し、パネルは研究員15名(男性4名、女性11名)とした。
  • 物性分析:テクスチャーアナライザー(Stable Micro Systems社製、ワーナーブラッツラーブレード)を用い破断試験を行った。
  • 香気分析:固相マイクロ抽出法によって抽出された香気成分をアジレント・テクノロジー㈱社製GC/MSによって分析した。

試験1:テイスティ黒酢のかみ切りやすさへの影響

図1:かみ切りやすさ(官能評価)
異なるアルファベット間に有意差あり
P<0.05 多重比較検定(Tukey法)

1-1.官能評価

<方法>
テイスティ黒酢に豚肉を浸漬した後、焼成した。テイスティ黒酢への浸漬無しを対照として10分、30分、60分浸漬して焼成した後の豚肉の「かみ切りやすさ」について官能評価を行った。

<結果>
対照に比べ、テイスティ黒酢への浸漬により有意にかみ切りやすさが向上した(図1)。

図2:1秒当たりの荷重減少量(機器分析)
異なるアルファベット間に有意差あり
P<0.05 多重比較検定(Tukey法)

1-2.機器分析

<方法>
1-1と同様に調製した豚肉サンプルを4cm幅に切り出し、かみ切りやすさについて機器分析を行った。破断試験における荷重-時間曲線のトップピークとそこから1秒後までの傾きの絶対値を「かみ切りやすさ」と定義し評価した。

<結果>
対照に比べ、テイスティ黒酢への浸漬により有意にかみ切りやすさが向上した(図2)。

試験2:テイスティ黒酢の香気成分への影響

図3:肉の臭み(官能評価)
異なるアルファベット間に有意差あり
P<0.05 多重比較検定(Tukey法)

2-1.官能評価

<方法>
1-1の方法と同様に「肉の臭み」について官能評価を行った。

<結果>
対照に比べ、テイスティ黒酢への浸漬により有意に肉の臭みが低減した(図3)。

図4:豚の不快なにおい成分(ガスクロマトグラフィー)
異なるアルファベット間に有意差あり
P<0.05 多重比較検定(Tukey法)
ガスクロマトグラフィーによるにおい成分の応答値を使用した
対照のにおい成分の面積値を1とし、相対値を算出した

2-2.機器分析

<方法>
テイスティ黒酢に浸漬(0分~60分)後、焼成した豚肉に2倍量の水を加えて粉砕した試料について香気分析を行った。

<結果>
対照に比べ、テイスティ黒酢への浸漬により有意に豚の不快なにおいが低減した(図4)。


印刷時には、PDFデータをご利用ください。

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