研究・調査

17/11/08

No.70

市販介護食の利用者は約4割

介護にまつわる意識調査結果 食事関連の困りごとがある介護者は3割弱

 キユーピーは、「介護の日※1」(11月11日)に向けて、介護にまつわる調査を実施しました。介護に関する認識や実態を分析することで、不安や課題の解消に向けた提案につなげていきます。
 キユーピーは今後も年次調査を実施していく予定です。

※1 「介護の日」:介護について理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者及び介護家族を支援するとともに、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進することを目的に、2008年に厚生労働省が制定しました。

①「ダブルケア」(育児と介護を両方しなければならない状況)への捉え方は多様

 「あなたは、介護における『ダブルケア』という言葉を聞いたことはありますか」という問いに対して、「聞いたことがある」と答えた人は21.0%、「聞いたことはない」と答えた人は79.0%でした。年齢別では、20代以下が34.5%と高い傾向がみられました。(資料1)
 さらに、「介護における『ダブルケア』と聞いてどのようなことだと思いましたか」という問いに対して、「自身の親と義理の親の同時介護」と回答した人が26.5%と最も多く、次に「老々介護」(20.0%)、「育児と介護」(11.8%)をイメージする人が多いことが分かりました。(資料2)

資料1 ダブルケアへの認知

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(n=支援・介護を受けていない人ベース)

資料2 ダブルケアへのイメージ

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(n=支援・介護を受けていない人ベース)

②40代以下の「ダブルケア」への不安は仕事との両立

 「あなたは、今後『ダブルケア』をすることになったとしたら、どのようなところに不安を感じますか」という問い(複数回答)に対して、「精神面(メンタル)」と答えた人は70.9%と最も多く、「金銭面」(69.2%)、「身体面」(64.4%)という回答が続きました。年代別で見ると、40代以下では「仕事との両立」に対する不安が高い傾向がみられました。(資料3)

資料3 ダブルケアへの不安

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(n=支援・介護を受けていない人ベース)

③介護をするようになってから約5割の人が、仕事に何らかの変化あり

 介護の必要な同居家族がいる人に対して、「あなたは、介護が必要なご家族に対する介護にどの程度携わっていますか」と尋ねたところ、「主に携わっている」と答えた人は52.5%と最も高く、「自分も携わっている」も加えると約8割の人が携わっていました。(資料4)
 また、「介護をするようになってから、仕事を変えましたか」という問いに対しては、何らかの変化があった人が約半数を占めていました。内訳をみると、「勤務時間帯の変更」(22.7%)が最も高く、次に「退職」(15.6%)、「転職した」(10.9%)が続いていました。(資料5)

資料4 介護への携わり度合い

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(n=介護の必要な同居家族がいる人ベース)

資料5 介護開始後の職種・就業形態の変化

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(n=就業者ベース、パート・アルバイトを除く)

④食事の準備は、すべて手作りしている人が約6割

 介護に関する日常動作の中で介護する人が困っているものを選択する設問(複数回答)では、「お風呂」(21.6%)、「排泄」(20.3%)、「歩行全般」(17.1%)に次いで、「食事の準備」(15.4%)を選ぶ人が多いことが分かりました。また、食事に関する困りごとを持つ人は、合計で3割弱にも上ります。(資料6)
 実際に食事の準備をしている人にどのように準備しているかを尋ねたところ、「すべて手作りしている」が57.4%と最も高く、次いで「一部市販の介護食品を利用している」(30.5%)、「ほとんど市販の介護食品を利用している」(12.1%)が続いていました。特に60代以上では「すべて手作りしている」が82.5%と高い数字を示しました。(資料7)
 市販の介護食品を購入するときに重視することとして、「食べやすさ」が最も多く、続いて「保存がきくこと」、「価格」でした。(資料なし)

資料6 支援・介護が必要な動作で、介護者が困っていること

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(n=支援・介護を受けていない人ベース)

資料7 介護されている方への食事

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(n=普段の食事「口から、飲み物や食べ物をとる」ベース)

≪まとめ:調査結果から≫

 内閣府が2016年に実施した「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」では、育児と介護を同時に行う「ダブルケア」をしている人は約25万人と推計されています。今回の調査では、同居家族の介護に携わり、支援・介護を受けていない人へ「ダブルケア」の捉え方を質問したところ、「聞いたことがない」が約8割いること、また「ダブルケア」のイメージとして「自身の親と義理の親の同時介護」や「老々介護」と捉える人が多い傾向にあり、捉え方はさまざまであることが分かりました。
 介護する人が困っているものには、食事関連の項目が高い傾向がある中で、市販介護食を利用していない人が約6割を占めていました。60代以上の約8割は手作りの食事を準備する一方、40~50代の約5割は市販介護食を活用していました。40~50代は介護に携わり始め、仕事と両立させなければならない人が多くなることや、市販介護食の情報を収集する機会もあると考えられ、市販介護食の利用率が高い傾向を示したとも推測されます。
 キユーピーは、今後も介護する人と介護される人の双方の視点に立ち、在宅介護のサポートとなる提案をしていきます。

【調査方法の概要】

■調査手法: インターネット調査
■調査期間: 2017年9月28日~10月2日
■調査対象: 男性・女性、年齢不問、全国(日本在住)
■有効回収数: スクリーニング調査 40,247人  本調査:200人※2

※2本調査: スクリーニング調査の40,247人のうち、要介護認定があり介護が必要な家族と同居しており、食事提供に困りごとを抱えている人

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