渋谷区の小学校で「都市農と食」を考える授業。育てて食べる「Farm to Table」を実践しました!

2025.12.22

食育 その他

環境 その他

こんにちは。 キユーピー株式会社サステナビリティ推進部 環境チームの佐々木朋です。今回は、渋谷区の「シブヤ未来科」の授業を活用した「Shibuya Urban Farming Project」探究学習授業について、前回のブログにつづき、その後の活動の様子をお届けします。

このプロジェクトは、一般社団法人渋谷未来デザイン、株式会社大広、プランティオ株式会社、キユーピーの共同で、渋谷区立常磐松小学校(5年生)と臨川小学校(特別支援学級)の2校を対象に実施しました。

常磐松小学校の5年生は、夏休み前の野菜の苗の植え付けから、夏休み中の水やりや雑草抜きまで、子どもたちは先生たちと一緒に一生懸命野菜のお世話をしました。今年の夏は猛暑で、野菜にとっても厳しい環境でしたが、子どもたちの愛情を受けたピーマン、オクラ、にんじん、リーフレタスなどいろいろな野菜は無事に育ちました。子どもたちからは、「思ったように大きくならなかった」「オクラが大きくなりすぎた」「きれいな形に育てるのは難しい」といった、自分たちで育てたからこそ得られた貴重な気づきがありました。

収穫後は、プロジェクトのゴールである「自分たちで育てた野菜を使った料理をみんなで食べる」ためのレストラン開店準備に進みました。コンセプトは、世界の野菜料理を食べられる「World Vegetable Restaurant」です。

子どもたちは世界のさまざまな野菜料理について調べ、調理のコツやマヨネーズを使った裏技なども学びながら、メニューを検討。みんなで話し合って、「カポナータ」と「和風野菜タコス」に決定しました。

9月のレストランオープン当日、子どもたちは真剣な表情で調理に取り組みました。野菜を切る作業に加え、板ずりやあく抜き、炒める・茹でるといった火を使う工程、盛り付けまで、役割分担しながら進行。出来上がった料理を食べると、教室中に「おいしい!」の声が響きました。

「いつもは苦手な野菜も、自分で育てて料理したらおいしく感じた!」「野菜は切り方や火の通し方で味が変わるんだ!」など、驚きの発見があり、「Farm to Table」の体験が、野菜への苦手意識克服のきっかけとなりました。

12月の最後の授業では、半年間の探究学習の振り返りと個人発表会を行いました。子どもたちからは、「スーパーの野菜と自分で作った野菜の違いがわかった」「野菜を育てる大変さを知り、農家さんへの感謝の気持ちが生まれた」「みんなで協力して料理を作る楽しさを知った」といった発表があり、単なる栽培体験にとどまらず、食や農業、社会の仕組みにまで視野が広がったことがうかがえました。最後に、プロジェクトを完走した証として「認定証」を授与しました。

半年間にわたるこのプロジェクトを通して、子どもたちが「農」や「食」をより身近な「自分ごと」として捉え、これからの未来を切り拓いていってくれることを願っています。
共創いただいたパートナー企業の皆さま、先生方、そして頑張った子どもたちに、心より感謝申し上げます。

●SHIBUYA Urban Farming Project

https://shibuya-urban-farming.com/

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