声かけの力 ~視覚障がい者の日常と子どもたちへのメッセージ
2025.10.21
ダイバーシティ
こんにちは。 株式会社キユーピーあい カスタマーサービス部の塩田大樹です。
私には視覚障がいがあり、目が見えません。全盲です。
10月10日(金)に世田谷区立桜小学校の4年生の皆さんへ、総合学習の講師としてお話しました。
毎年温かく迎えていただき、今年で6回目の訪問となりました。
授業では、主に私の一人暮らしの生活についてお話ししています。料理や掃除など、さまざまな工夫をしながら生活している様子を伝えると、子どもたちはいつも驚きの声をあげ、熱心に耳を傾けてくれます。
しかし、そうして工夫を重ねて一人でできることが増えたとしても、人の支えが不要になるわけではありません。だからこそ、私が毎回必ず伝えていることがあります。それは、外で「大丈夫ですか?」「手伝いましょうか?」と声をかけてもらえることが、どれほど嬉しいか、ということです。
家の中のことは工夫で乗り切れても、一歩外に出れば、予期せぬ場面に出合うことがあります。音の鳴らない信号の前で立ち止まっている時に「青になりましたよ」と教えてくれる一言。駅で、上りか下りか分かりにくいエスカレーターの前で「こちらは上りですよ」と案内してくれる声。そんな、ふとした場面での声がけや優しさが大きな助けになります。それは決して特別なことではなく、誰もが誰かの助けになる力を持っているということを、子どもたちに感じてもらえたらと思っています。
授業が終わった後も、時間が足りなくなるほどたくさんの質問を投げかけてくれました。その真っ直ぐな問いと、元気な声に、毎年私は元気をもらっています。今年も温かく迎えてくださった桜小学校の皆さん、そして真剣に話を聞いてくれた4年生の皆さん、本当にありがとうございました。
●株式会社キユーピーあい https://www.kewpie-ai.co.jp/
2003年12月にキユーピー株式会社の特例子会社として認定され、色々な能力を持った障がい者と健常者が共に働く喜びと自己成長を実感できる会社としてスタートしました。特例子会社とは、障がいのある方の雇用の促進、そして安定を図るために設立された会社のことです。