娘の問いがくれた気づき。私たちが絵本を届ける理由~シャンティ国際ボランティア会の活動に参加~
2025.10.03
社会 その他
こんにちは。 キユーピー株式会社 静岡営業所の今本章代です。
もし子どもに「SDGsの活動って、結局何の結果につながるの?」と聞かれたら、どう答えますか?
娘ともう一度、「絵本を届ける運動」
私はこの夏、再び娘と一緒に「シャンティ国際ボランティア会」の「絵本を届ける運動」に参加しました。
きっかけは、娘の小学校でのSDGsの授業です。授業中、娘がモバイル検索をしていたところ、キユーピーサステナビリティサイトで、2023年に自分が活動した様子を紹介する記事を見つけたのです。(前回のブログ)
娘は「もう一度やりたい!」と言い、届ける絵本を自分で選び、翻訳シールを貼る作業も一人でやり遂げました。
本のタイトルは「きょうせんそうがはじまると」。娘は作成しながら、以前作った翻訳絵本のことを思い出し、遠い国の子どもたちに想いを寄せつつ、真剣な眼差しで取り組んでいました。
写真掲載絵本:『きょうせんそうがはじまると』ニコモ
親子で向き合う、絵本づくりとSDGsの時間
夏休みの課題で、娘は「SDGsの活動でどんなことができるのか」「17の目標のどれにあてはまるか」をまとめる必要がありました。家族でSDGsの目標を見直しながら、「これかなぁ」「あれもかなぁ」と話し合い、「絵本を届ける運動」がどの目標につながるのかを考えました。その後、YouTubeでシャンティ国際ボランティア会の映像を見て、一冊の本を完成させました。
この活動に特別なスキルは必要ありません。届ける本に現地の翻訳シールを貼るシンプルな作業です。子どもでも大人でも、一人でも複数人でも参加できます。必要なのはただ一つ、誰かを想う気持ちです。
私はこの活動を通して、親子の貴重な時間をつくることができました。遠く離れた子どもたちと心をつなぐ体験にもなりました。さらに、離れて働く社内の仲間とも、この活動を通して互いの想いを知り、共感し合うことができました。
娘の問いが教えてくれた、ボランティアの意味
もう一つ、新たな学びにつながったのが、娘のこの質問です。
「このSDGsの結果って何?何を書いたらいいかわからなくて・・・」
課題には活動の結果を書く欄があり、娘は何を記入すればよいか迷っていました。そこで、こんな会話が生まれました。
娘「活動の結果を書くところがあるのに、何を書いたらいいかわからない。」
私「そうだね。結果はいつ出るかも、出ないかもしれないことだもんね。」
娘「でも、みんな書いてるよ。『シールを貼るのも簡単じゃん』って言う子もいるし・・・」
私「ボランティアは、簡単か難しいかで比べるものじゃないよ。この本を待っているミャンマーの子どもたちの笑顔をYouTubeで見たでしょう?私たちは、彼らに夢や希望、学ぶ機会を届けるお手伝いをしているの。これは『種まき』みたいなものなんだよ。」
娘「種まき?」
私「そう。いつ花が咲くかはわからないし、咲かないかもしれない。でも、この本を読んだ子が夢や希望を力にして困難を乗り越えられるかもしれない。未来がほんの少しでも変わるかもしれないんだよ。」
写真掲載絵本:『完全版・国旗のえほん』戸田デザイン研究室/『きょうせんそうがはじまると』ニコモ
娘の問いは、私自身がボランティアについて改めて考えるきっかけにもなりました。小さな一歩を踏み出すことで、自分にも周りにも新しい世界が開けていく、そんな楽しみを感じる活動です。
このシャンティ国際ボランティア会は、キユーピーグループマッチングギフト制度の支援団体でもあります。水面に広がる波紋のように、この活動への共感の輪が少しずつ広がっていくことが、私の願いです。
●シャンティ国際ボランティア会
子どもたちへの本を通じた教育文化支援、国内外での緊急人道支援を行っています。
https://sva.or.jp/
●社内のボランティア活動「絵本を届ける運動」
気軽にできるボランティアって? 翻訳絵本がつなぐ、世界とわたし
「絵本を届ける運動」で広がった心の世界と、ボランティアの新しい一歩