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はぐくみの池で虫愛ずる

2017年10月06日

こんにちは!キユーピー(株)CSR部の大串です。

9月に北海道の「霧多布湿原(※1)」へ、2泊3日間のボランティア活動に行ってきました。主な活動は「はぐくみの池」の生態調査です。
「はぐくみの池」は、元々スケートリンク場として作られた人工の池ですが、その役目を果たしたため、これからは自然豊かな池として守り、育てていきます。そこで、今後どのような保全活動を行っていくのか検討するためにも、今回は現在の池の状況を調べることになりました。

今年は札幌支店および関東支店のメンバーに加え、霧多布湿原に隣接する池に「はぐくみの池」という名前を考えてくれたマーケティング本部の中野さんも初参加してくれましたので、活動の様子と参加した感想を聞いてみました。

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霧多布湿原をバックに
霧多布湿原ナショナルトラストの皆様と
(撮影者 大串)


こんにちは、中野です。
今回初めて霧多布湿原へ行き、霧多布湿原ナショナルトラストの皆さま、そして地元の子ども達で構成される"きりたっぷ子ども自然クラブ"の皆さまと一緒に、「はぐくみの池」でのボランティア活動に参加しました。

主な活動内容は「はぐくみの池の生態調査」でした。

前日に認定NPO法人 霧多布湿原ナショナルトラスト(以下、霧多布湿原ナショナルトラスト)の皆さまから霧多布湿原の動植物についてオリエンテーション(※2)をしていただき、翌日にその生態について調査をしました。

ボランティア活動当日は、天候が良いとは言えない、とても寒い日でした。それでも実際に生態調査を始めると、次々と新しい生物に巡り合えるため、夢中になってしまい、とても暑くなったのが印象的でした。

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黙々と調査中

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こんな立派な昆虫も!


また、収集が終わったあとに、それぞれの生物を分類して(※3)観察をおこなったことも印象的でした。観察をしたことにより池の状態を知ることができ、以前にも増して理解が深まったように思います。

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分類作業も子どもたちと共に

初めて見る霧多布湿原は、写真や映像だけでは分からないほど広大なものでした。この霧多布湿原の一部として「はぐくみの池」が栄えていくのだと思うと、とても嬉しいです。

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霧多布湿原全景
(琵琶瀬展望台より)


今回の活動で体感した「自然」は、私の生活している東京ではなかなか感じることができません。今後は東京で少しでも自然を感じることが出来るように、環境保全などのボランティア活動にも積極的に参加していきたいと思います。

(中野)

私たちが霧多布湿原で出来ることは、本当にわずかなお手伝いかもしれません。しかし、五感で自然を感じたり、地元の皆さまとの交流を通して、参加した従業員が少しでも「自然保全活動へ共感する心」、そして「自然へ感謝する心」をお土産に持ち帰ってくれたら、と願っております。
(大串)

※1 キユーピーグループでは、ラムサール条約に登録されている北海道「霧多布湿原」の保全を目的に活動している、霧多布湿原ナショナルトラスト様へ、寄付および現地ボランティア活動による支援を行っています。2013年までは寄付金のみの支援でしたが、2014年には人的支援として現地の方々と保全活動を開始しました(2015年の活動はこちら)。2016年には札幌支店メンバーも加わり、エリア活動の輪が広がりを見せています。

※2 オリエンテーションでは、霧多布湿原の特徴や霧多布湿原ナショナルトラストの皆さまの活動についてご説明いただきました。「湿原」には、「低層湿地」「中層湿地」「高層湿地」「塩湿地」の4種類があり、霧多布湿原にはこれら全ての湿原が揃っているという点で、とてもユニークで貴重だそうです。また、四季によって様々な花が咲くため、「花の湿原」と呼ばれとも呼ばれています。

はぐくみの池についてもお話を伺いました。「はぐくみの池」と命名したこの池は、元々旧琵琶瀬小学校のスケートリンクで、完成したのは昭和40年(1965年)のことだそうです。旧琵琶瀬小学校もスケートリンクも大変歴史は古く、霧多布湿原ナショナルトラストの理事長である三膳さんも通われていたそうです。旧琵琶瀬小学校は現在閉鎖されていますが、木造の美しい校舎は現在、霧多布湿原ナショナルトラストの皆さまが事務所として活用しています。

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事務所にてオリエンテーション


<「はぐくみの池」関連情報>

1913年(大正2年)琵琶瀬特別授業所 設置(後の琵琶瀬小学校)

1965年(昭和40年)スケートリンク 完成(後のはぐくみの池)

2012年(平成24年)琵琶瀬小学校 閉校(霧多布小学校へ統合)

※3 専門家の先生、霧多布湿原ナショナルトラストの皆さま、きりたっぷ子ども自然クラブの皆さまと当日分類しただけでも、以下のような生物を確認できました。(詳細については現在調査中)

<「はぐくみの池」に棲息している動植物>

ヒメシロカゲロウの仲間、ゲンゴロウ科の仲間、ゲンゴロウモドキ、ガムシ、マツモムシ、ミズムシ、ハラグロコミズムシ、アメンボ、ミズカマキリ、ヒメミズカマキリ、ヒラマキガイ、モノアラガイ、ユスリカの仲間、ヤンマの仲間、イトトンボの仲間、トンボの仲間、エゾトンボの仲間、タヌキモ

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