2008年02月20日
こんにちは キユーピーの佐々木です。
昨年12月に慶應義塾大学・環境情報学部で社会・環境報告書についてのお話しをさせていただいた際に、事前に学生のみなさんからいただいた意見や質問を昨日のエントリーで紹介しました。
今日はその続きです。
まずは、廃棄物に関するこんな質問から。
Q:再資源化100%というのは、生産工程だけですか?従業員のちり紙なども含まれていますか?
(キユーピーグループ社会・環境報告書2007[ハイライト]P16) |
A:厳密に言うと、従業員のちり紙などは含まれない場合があります。
「単純焼却処分ゼロ」というのは、やむをえず焼却する場合でも、その熱を利用できる施設で焼却を行うようにするということです。従業員のちり紙など事業系一般廃棄物については、家庭ごみと同じく市町村が処理しており、その設備によっては単純焼却されている場合があるため、こうした廃棄物については除外しています。(もちろん、可能な限り分別することで最小限にしています。)
Q:環境数値のグラフで、ファインケミカル部門が除かれているのはなぜですか?
⇒廃棄物の削減と再資源化の推進
⇒省エネルギーと節水の推進
A:ファインケミカル部門では医薬品や化粧品の原料などを製造していますが、原単位で考えた場合に食品とは大きな数値の開きがあるため、一緒に考えるのが難しくなっています。キユーピーでは環境マネジメント上の管理指標として総量ではなく原単位を利用しており、全体に占める割合の大きい食品部門での数値を報告書では開示しています。
こうした疑問を感じた時に、それに対する説明が見当たらないと信頼性の低下につながるという指摘もありました。すべて報告書上で説明できる訳ではないのですが、こうした疑問についてはこのブログなども利用しながら、なるべく説明を心がけていきたいと思います。
Q:2006年版(冊子)では環境が2ページでしたが、2007年版(冊子)では6ページに増えて見せ方も変わったのはなぜですか?なぜ2006年版では環境にあまり力を入れなかったのでしょうか?
A:2006年版から冊子とウェブの2部構成としましたが、特に紙面に限りがある冊子版で何を紹介するかを考えたときに、大きく追加した社会面の取り組みを中心にしようと考えました。環境面に関しては、ウェブ版を中心に考えていたため、結果として冊子ではページを減らすことになりました。(全体のページ数としては増えています。)
一方で2006年版に寄せられたアンケートなどの結果から、まだまだ冊子版を読まれる機会が多いということが分かりました。そのため、2007年版では環境のページを増やしてバランスを調整しています。
スペースの限られる冊子でどのような情報を掲載していくかというのは、大きな悩みになっています。これが正解というものがあるわけではないので、毎年試行錯誤を重ねていくことになるのかもしれません。
全体として環境活動や報告書自体に関する質問が多かったのですが、こうした質問の他にも、キユーピーグループへの要望や期待など、様々な意見をいただきました。これからも社会・環境報告書をきっかけとして、こうしたコミュニケーションをしていきたいと考えています。
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