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キユーピーアヲハタニュース

2012/12/13 No.71

★学会発表

<タマゴと健康に関する研究成果>

卵白摂取による内臓脂肪減少メカニズムの研究
筋肉での代謝を高めることに着目

12月16日(日)日本機能性食品医用学会(東京都港区)で発表
 キユーピーは、卵白の摂取が筋肉での代謝を高め、内臓脂肪を減らす可能性があるという試験結果を得ました。この研究について、12月15〜16日に開催される第10回日本機能性食品医用学会(会場:東京慈恵会医科大学/東京都港区)で発表します。

 キユーピーでは鶏卵の栄養機能や調理特性について研究を進めており、これまでの卵白に関する研究では、卵白が血中コレステロールの低下や内臓脂肪を低減させること(※1)、卵白ペプチドが生体内の抗酸化力を高めること(※2)などを確認しています。
 今回の研究では、卵白の摂取により内臓脂肪が減るメカニズムの検討を目的としました。卵白を摂取したラットは、乳タンパク質(カゼイン)を摂取したラットと比較して内臓脂肪量が減少するとともに、骨格筋(※3)重量が増加し、骨格筋の脂肪燃焼酵素(※4)活性が高まっていることがわかりました。これらの結果から、卵白を摂取することで、脂肪燃焼が主におこなわれる筋肉での代謝が高まり、結果として内臓脂肪が減少する可能性が示唆されました。

 本研究は、東京慈恵会医科大学と独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所との共同で行いました。

※1 キユーピーアヲハタニュース 2010年 No.30 参照
※2 キユーピーアヲハタニュース 2007年 No.71 参照
※3 筋肉の一分類であり、骨格を動かす筋肉
※4 カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ:ミトコンドリア(細胞内組織の1つ)での脂肪燃焼にかかわる酵素
【研究内容の概略】
(試験1) 卵白を20%配合した飼料を28日間ラットに摂取させた【卵白群】と、対照としてカゼインを20%配合した飼料を摂取させた【カゼイン群】の、各群10匹による試験。摂取開始後28日目に、内臓脂肪重量(腎周囲、精巣周囲、腸間膜)を測定した。
(結果1) 卵白群で、カゼイン群と比較して内臓脂肪重量が有意に減少した(図1)。
卵白摂取により、内臓脂肪重量が減少している

(試験2) 試験1と同じ飼料を各群8匹に14日間摂取させ、摂取開始後14日目に骨格筋重量(腓腹筋、ヒラメ筋)を測定した。また、骨格筋の脂肪燃焼酵素活性を測定した。
(結果2) 卵白群で、カゼイン群と比較して骨格筋重量が有意に増加し(図2)、脂肪燃焼酵素活性は有意に高値を示した(図3)。
卵白摂取により、骨格筋重量が増加し、脂肪燃焼酵素活性が高まってる