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キユーピーアヲハタニュース

2008/11/13 No.73

★実態調査

<卵とサルモネラに関する実態調査>

サルモネラ・エンテリティディスの
過去と現在について共同で調査しました

11月13日、日本食品微生物学会 第29回学術総会(広島)で発表
 キユーピーは、神戸市環境保健研究所、財団法人日本食品分析センター、国立感染症研究所と共同で、国内各地域における未殺菌(未加熱)液卵、鶏肉、鶏飼料のサルモネラ汚染状況および食中毒患者から検出されたサルモネラを調査し、比較した結果を、日本食品微生物学会学術総会で発表します。
 サルモネラによる食中毒は、1996年に患者数で、1999年に事件数で最大となり、その後は減少傾向にあります。大規模な食中毒事件は、現在でも依然として発生しており、原因がサルモネラ属菌の場合には、その血清型の多くがサルモネラ・エンテリティディス(※1)で、原因食品は卵およびその加工品であることが多い(※2)のが実情です。このような状況のなか、国内で生産される鶏卵の約1割を使用しているキユーピーグループでは、サルモネラ属菌の中でも卵からの検出率が高いサルモネラ・エンテリティディスに関する調査に積極的に協力しています。
 今回の調査で未殺菌(未加熱)液卵からのサルモネラ・エンテリティディスの検出率は、昨年に比較して約半分に減少していました。今回の調査グループは、1998年に加熱殺菌条件や液卵の成分規格などが設定されてから約10年を経て、その効果が表れてきたと考えています。鶏肉についても、サルモネラ・エンテリティディスの検出率は未殺菌(未加熱)液卵と同様、約半分に下がっています。鶏の飼料については今回の調査でサルモネラは検出されませんでした。
 しかし、現在でも未殺菌(未加熱)液卵や生の鶏肉にサルモネラ・エンテリティディスを含むサルモネラ属菌が存在するリスクがあることは否定できません。保存する時の温度や時間など、発育するための好条件が揃うとサルモネラは増殖し、食中毒に至る恐れがあるため、適切な衛生管理が重要です。
 キユーピーは卵を扱うメーカーとして、サルモネラに関する調査に今後も積極的に参加し、安全・安心な商品を食卓にお届けできるよう、原料の品質管理のレベルアップに取り組んでいきます。

※1 サルモネラ・エンテリティディスとは約2,500種あるサルモネラ属菌の血清型のひとつです。
※2 毎年発表される厚生労働省の食中毒発生状況によります。