多様な人材の活躍

ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組み

キユーピーグループにおけるダイバーシティ&インクルージョンの考え方

キユーピーグループでは、ダイバーシティ&インクルージョンを「成長戦略の土台」と位置付け、すべての従業員が多様な価値観を持つダイバーシティの担い手であることを前提に、属性と能力の多様性の双方を生かすことで、グループ全体の成長と、社会に対する価値の創出と貢献をめざしています。
会社や従業員同士の理解や対話を大切にするとともに、ダイバーシティ&インクルージョンを理解し体感できる機会づくり、多様な従業員の活躍につながる場づくり、成長実感を持てるキャリアや学びの仕組みづくりなどを通して、世界で働く従業員一人ひとりの個性や成長する意欲と、個々の能力を最大限に発揮できる企業風土づくりに取り組んでいます。

新たな価値を創出する企業風土の醸成

従業員一人ひとりのさまざまな視点・能力・スキルが新たな価値を生み、グループ全体の総合力向上につながるよう、ダイバーシティ推進の理解を図るとともに、多様性を発揮できる仕組みづくりや、グループ人材の流動化に取り組んでいます。またキユーピー単体を対象に2017年からダイバーシティ・アンケートを実施し、従業員のダイバーシティに対する理解度や意識を確認し、施策の検討や効果検証に生かしています。
さまざまな取り組みを通じ、心理的安全性が高く、目標に向かってチャレンジできる企業風土づくりに努めています。

ダイバーシティ・セミナーや勉強会の実施

グループ従業員が参加できるダイバーシティ・セミナーや、部署や組織毎に開催するダイバーシティ勉強会を実施しています。ダイバーシティ推進の方向性や目的を共有することで、従業員の意識を合わせ、推進の加速化を図っています。

多様な人材が重要な意思決定の場に参画

重要会議に参加するメンバーの20%以上を多様な人材(年代・性別・スキル・キャリア)から構成し、これまでと異なる視点から意見を引き出し、議論の活性化を図る取り組み「KEEP20」を展開しています。従来の参加メンバーにとっては新たな気づきが得られ、多様な参加メンバーにとっては、経営情報や事業判断に触れる学びの機会となっています。2022年は13の重要会議にて実施し、徐々にグループ内に展開しています。

多様なメンバーと経営層による意見交換を実施

業務や組織の枠を超えた多様なメンバーが、目的やテーマを共有して会話をする意見交換会を「シャッフル・ミーティング」として実施しています。取り組みは、2020年からスタートし、これまでに、グループの500名以上が参加しました。日頃、それぞれの場所でグループの業務に尽力する多様な仲間が、経営層も交えてオンラインで集いコミュニケーションをとっています。異なる視点で意見を伝えあい、認め合い、考えることで、参加者全員が新鮮な気づきを得るとともに、従業員同士のネットワークを構築する場となっています。

グループ従業員一人ひとりの能力の発揮のために

女性従業員の活躍に向けて

2022年度のグループ女性管理職比率は10%、キユーピー単体での女性管理職比率は12.5%です。グループの約半数を占める女性従業員が十分に活躍できるよう、女性総合職の育成や、転居を伴う異動のない総合職制度の導入、地域職から総合職への転換などを進めています。人事制度や労務制度に加えて、マネジメントや風土もあわせて変えていくことで、意欲ある女性従業員が働き続けられる会社をめざしています。

人材活躍の重要指数 2022年度
実績
2024年度
目標
2030年
目標
女性管理職比率
(キユーピー単体)
12.5% 18% 30%

グループ女性管理職勉強会の開催

グループの女性管理職自身が事務局を務め、経営層や外部識者による講義や必要な知識を学ぶ勉強会を開催しています。それぞれが管理職としてのありたい姿やステップ、自分なりのマネジメントを描き、行動することをめざしています。また、メンバー同士がディスカッションを重ねることで、グループにおける女性管理職のつながりも生まれています。

障がい者雇用の考え方

キユーピーグループでは、障がいのあるなしに関わらず、一人ひとりの能力や個性を大切にし、働く悦びややりがいを実感できる環境づくりをめざしています。
こうした考え方のもと、障がい者雇用においてはグループ適用を行わず、キユーピー単体、キユーピーあい(特例子会社)を含むそれぞれが各地域で雇用を行うことで、地域社会での多様な雇用創出につなげています。

障がい者雇用率の推移(2022年12月1日現在)

2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
3.54% 3.60% 3.67% 3.76% 3.73%

グループ各社における取り組み

キユーピーあい(特例子会社)では、館内物流をはじめ、清掃業務や販促物の作成・発送など多岐にわたる業務を担っており、障がい者雇用率は3.33%(キユーピー単体+キユーピーあい:2022年12月1日現在)となっています。
また、障がい者の雇用、定着支援にとどまらず、地域や社会への貢献も積極的に取り組んでいます。具体的には、障がい者就労に向けた実習の受け入れや小学校のユニバーサルデザイン授業への講師派遣、特別支援学級での交流や会社見学を行っています。

グループ各社では、キユーピータマゴが全国22カ所の工場で積極的に障がい者雇用を行っていて、障がい者雇用率は5.69%となっています。

人材育成への取り組み

人材育成の考え方

キユーピーグループでは一人ひとりのキャリアに真剣に向き合い、ダイバーシティを実現していくため、専門研修や、自己啓発プログラムの充実に加え、以下のような各種キャリア支援制度を実施しています。

1.成長マイルストーン制度(対象:キユーピー総合職)

2.キャリア自己申告制度

3.社内公募制度

従業員それぞれの「ありたい姿」や「成長の道筋」を明確にすることで、成長のための学びと、人事交流などの必要な経験を積むことを促進していきます。
具体的な仕組みとして、「成長マイルストーン制度」や「キャリア研修」を設け、これに加えて自らの異動希望を申告できる「キャリア自己申告制度」があります。
さらに、挑戦意欲の高い人をキユーピーグループ内から幅広く募集する「Kewpie Startup Program」を実施し、これまで新規事業や強化したいテーマを対象として、強い想いを持った応募者の中から選出してきました。
一人ひとりのポテンシャルの発揮や、想いを実現するこれらのキャリア支援の取り組みを通じて、適材適所はもとより、挑戦する風土を醸成し、多様な人材がさらに活躍できる状態をめざしていきます。

キユーピーキャリア支援体系図

褒賞制度

キユーピーグループでは従業員が積極的に挑戦し学習することの支援や会社の将来への提言を推奨することを目的に社長賞をはじめとする各種褒賞制度を設けています。

社長賞

グループの技術や一人ひとりの創意工夫により成果・社会貢献を果たした際に表彰する制度です。社長賞を通してキユーピーグループならではの文化を作っていくことを目的としています。

発明賞

会社に大きく貢献した特許や社会貢献につながる特許を取得した際に表彰しています。

論文賞

従業員が世の中の変化や日頃感じている課題を通して会社の将来に対して提言するものです。
論文の執筆を通した自己研鑽も目的としており、50年以上続く伝統ある制度です。

資格褒賞制度

自発的に学ぶ風土づくりや一人ひとりのキャリア支援の一つとして、資格褒賞制度を設けています。従業員の学びを支援するとともに、会社として特に力を入れて推奨していく資格を伝えることで、従業員と会社がともに成長することをめざしています。

新たな挑戦に向けた取り組み

キユーピーグループは、マヨネーズやドレッシング、さらには卵や野菜まで、幅広い研究開発を推進するとともに、イノベーションを創出する制度を設けるなど、新たな挑戦に向けた取り組みを積極的に行っています。外部の力も活用しながらグループ協働で新たな価値を創造し、ステークホルダーの皆様の期待に応えていきます。

Kewpie Startup Program

従業員一人ひとりのアイデアの実現と新たな事業の創出に向け、社内公募制度「Kewpie Startup Program」を設けています。プログラム参加者は、部門の枠を超えたメンターとのネットワークを築くことができ、スキルアップ・キャリアアップへとつながっています。

「Kewpie Startup Program」発のアイデア

ビジネスモデル 内容
酢酸菌酵素を配合したサプリメント「よいとき」 ビジネスモデル公募制度の第一号商品。キユーピーグループ独自の醸造技術により世界初の大量生産を実現した、酢酸菌酵素を配合したサプリメント。
機能性表示食品「ディアレ」 酢酸菌GK-1とGABAを配合したサプリメント。
酢酸菌GK-1は、花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減することが報告されています。鼻の不快感の原因物質として「花粉」の表示が認められた機能性表示食品は「ディアレ」が初めてです。
GABAポテトサラダ 惣菜業界で初となる機能性表示食品の惣菜シリーズ「カラダ想いメニュー」。
血圧が高めの方の血圧を低下させる機能があることが報告されているGABAを配合し「血圧が高めの方に」と表示することで、血圧が高めで気にしている人はもちろん、健康意識の高い人のためのサラダです。
埼玉県深谷市にて、「野菜にときめく、好きになる!みんなの笑顔を育むファーム」をコンセプトとする複合型施設を開業。

「Kewpie Startup Program」から生まれた商品

深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム イメージ図

フレキシブルな働き方への取り組み

働き方についての考え方

キユーピーグループでは、従業員がさまざまなライフステージや状況に合わせて働き続けるとともに、最適な形で一人ひとりがその能力を発揮できるように、フレキシブルな働き方を整えることで、個々の成長と活躍を積極的に支援しています。

フレキシブルな働き方についての取り組み

コアタイムのないフレックスタイム制度や、在宅勤務、サテライトオフィスを活用し、時間と場所に捉われず、個々の役割や仕事の特性に合わせて、働き方を柔軟に選択しながら生産性を追求できる就労環境を用意しています。
時短勤務者に対してもフレックス制度を利用可能とし、仕事と育児を両立しやすい環境を整えています。

出産・育児支援の取り組み

育児休業中の従業員に育児支援サイトを使って定期的に会社の情報を発信しています。また復帰前には上司との面談を実施し、復帰後の働き方やキャリア形成について共有するとともに、上司から活躍への期待を伝えるようにしています。
上司には、育児復帰者に関する会社の各種制度やアンコンシャス・バイアスなどマネジメントに関する必要な知識をオンラインコンテンツを通して学習してもらい、復帰者のフォローが出来るようにサポートしています。
また、育児経験を通して視野を広げ、自己成長につなげるために、男性従業員の育児休業取得を促進しており、それぞれの状況に合わせて選択し、取得いただける制度を整えています。

育児休業のしおり

育児支援サイト

従業員パパのための離乳食教室

2022年に渋谷、仙川で勤務されているグループ従業員を対象に「パパのための離乳食教室」を開催しました。
離乳食「初期コース」と「中後期コース」から選べ、離乳食の基本知識を学ぶ座学、離乳食づくりの実践、試食、参加者同士の交流という内容となっています。
参加者からは「家に持ち帰って活用できる情報が多かった」「父親の育児参加を促す後押しになる」などの声がありました。

参加した従業員パパの様子

育児休業取得状況

女性従業員

  • 当年に育児休業を取得している人数
    (対象:キユーピー単体)

男性従業員

  • 取得者数:子どもが生まれて2歳になるまでに取得した人数
  • 取得割合:子どもが生まれた年に育児休業を取得した比率
    (対象:キユーピー単体)
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