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食を通して育む『みらいを生きる力』 セミナー開催

2018年11月07日

こんにちは。 キユーピー株式会社 CSR部の大島です。

10月23日に毎日メディアカフェでセミナー「食を通して育む『みらいを生きる力』~キユーピーみらいたまご財団~」を開催いたしました。多くの方に出席いただき盛況に終わることができました。セミナーの様子をご紹介したいと思います。

2.PNG【写真】左:セミナー会場入り口看板/右:会場の様子

若い世代を中心とした食に関する知識・興味の低下や、食を通したコミュニケーションの希薄化、子どもの貧困など「食を取り巻く社会課題」が大きくなる中、キユーピーは、「食」に関わる社会課題の解決に貢献するため、2017 年 4 月に『一般財団法人 キユーピーみらいたまご財団』を設立し、食育活動や食を通した居場所づくりなどに取り組む団体への寄付を中心とした活動を行っています。2018年度は食育活動に取り組む10団体、食を通した居場所づくりに取り組む16団体に助成しています。

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今回、助成先である2団体からの活動報告をメインに、財団の助成事業についてお伝えする機会をいただきました。セミナーは以下の通り2部構成で行いました。

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第一部 助成事業について

キユーピーみらいたまご財団の事務局を務める大串から、財団の助成事業について説明を行いました。「活動の柱」として話をした3つをご紹介します。

  • ① 食育活動の支援(プログラムA)
  • 栄養バランスの崩れからくる生活習慣病の増加、調理スキルの低下、若い世代の食への興味・関心の低下などの課題解決に取り組む団体に助成

  • ② 食を通した居場所づくりの支援(プログラムB)
  •  子どもの貧困対策支援だけでなく、体験、交流などの乏しさを解決しようとしている団体への助成です。子ども食堂の設立、設備購入、活動定着に向けたネットワークの支援などに使える

  • ③ 食育や居場所づくりに関連するセミナーの開催
  • 2018年4月に助成団体授与式・交流会を渋谷区にあるキユーピー本社で開催し、助成団体の方たちが財団理事、評議員と交流。参加いただいた団体からは「横のつながりができたことがありがたい」との感想もいただきました。5月には「地域の居場所づくりサミット」を開催し、122人が参加。子ども食堂の衛生管理の具体的事例を紹介し、助成団体の方たちが交流しました。11月1日には「第3回地域の居場所づくりサミットin大阪」を開催します。

第二部 2018年度助成団体活動報告会

今年度の助成団体のひとつ「あーすりんく」のすぎやまゆうこさんに活動報告をしていただきました。漫画家であり映像作家でもあるすぎやまさんは、創作活動と子育てを両立しつつ、アートによる子どもの居場所づくりに取り組んできました。

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【写真】すぎやまゆうこさんが活動報告している様子

漫画家になった理由が「子どもに夢を与えたい、子どもを幸せにしたい」と話す、すぎやまさん。絵画教室を開いたり、映画をつくるなどの活動をし、アーティストによる地域貢献、アートによる地域活性化を目指した活動にも取り組んでいます。原宿にある通信制高校で講師として漫画も教えている中で、周辺にいくつかの小中学校があるのに子どもの姿を見ないということに気づいたと言います。調べてみると、子どもだけで遊べる場所がないことが分かり、子どもの居場所づくり、食育に取り組むことにした」と経緯をお話しいただきました。

今は自然農法野菜中心の子ども食堂で、大学生を中心にメニューを考え、子どもがつくる子ども食堂を運営されています。季節に合わせたイベント・お菓子づくり、ワークショップもされており、子ども食堂支援者によるフォーラムも開き、横の連携を図っているそうです。
財団の助成金は、渋谷「食育」おでかけガイドマップの発行に役立てられています。「掲載情報を集め、ほかの団体に伝え、子育て世代と高齢者との連携を図ります。ウェブだけではなく紙にするのは、ガイドマップを片手に出かけてもらいたいから。」と想いを語ってくださいました。

ガイドマップは11月下旬に発行予定です。12月22日には、「こどもテーブル&居場所フォーラムしぶや」が開催されるそうです。

続いて、NPO法人キッズ未来プロジェクト」理事長の猪爪まさみさんに活動を報告いただきました。猪爪まさみさんは2016年5月から「新宿ニコニコ子ども食堂」を開催、2016年7月にNPOキッズ未来プロジェクトを設立されました。

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【写真】猪爪まさみさんが活動報告している様子

「子ども食堂は孤立しがちな家庭が地域とつながる場であり、心と体の栄養が得られる場。本物の味を、ということで自家製味噌でつくった味噌汁を出しています。おなかいっぱい食べてほしい、孤食をなくしたいと願っています。」

  • 子育てしている私にとって、印象的なお話もありました。
  • 「保護者を家事から解放し、ゆっくり子どもと向き合う時間を持ってほしい。あるお母さんは『こんなにおだやかに食事ができたのは久しぶり』と言っていました。お母さんにとってもホッとできる場所となり、子どもにとっては、美味しいご飯を地域のおじさん、おばさんがつくってくれる場所です。記憶に残る美味しいものを食べさせることにより、自分が愛されていることを感じてもらう。子どもの生きる力になってほしいという気持ちで料理をつくっています。」

猪爪さんは、貧困家庭への支援が課題だと感じています。工場跡地を安い家賃で貸してくれる方の支援もあり、経済的困難者を対象に食事、居場所の提供をする「ニコニコ子どもひみつ基地」を先月開設されました。財団の助成金は、この「ニコニコ子どもひみつ基地」での業務用冷凍冷蔵庫の購入などにあてられる予定です。「子どもたちが心も体も健康に成長してほしい。全ての子どもの笑顔のためにがんばります」と想いを語ってくださいました。

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【写真】活発な意見交換の様子

私自身、助成団体の活動を直接お聞きする機会がなかなかないのですが、今回の2団体の活動をお聞きして、財団の支援が子どものみならず多くの方の笑顔につながっていることを感じ、嬉しく思いました。

今回お会いできた参加者の皆さまの中から、一団体でも助成につながるご縁を結べればと願っています。

現在、2019年度助成公募をしています(11月30日締切)。2019年度からは「スタートアップ助成金」もスタートします。詳細は、財団のホームページに記載している2019年度 募集概要をご覧ください。

セミナー詳細は毎日メディアカフェ「アーカイブ」をご覧ください。

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